こんな所がおすすめ!ボーカルスクール・ボイトレの先生の選び方

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こんにちは、ヴォーカリストのabbie k(アビー・ケイ)です。

自分の歌を真剣に上達させたい人や、歌うことが大好きな人なら一度は、ボーカルレッスンを受けてみたいと思ったことはありますよね。

私が歌を歌い始めた当初も、独学で練習していたため、なかなか目に見えて上達せず、モチベーションも維持できませんでした。やはり個人でボーカルレッスンを受けなければこれ以上のレベルになるには時間がかかると思うようになり、最初は以前から唯一知っていたスクールの門をたたきました。

その後も約一年に一度のペースで様々なスクール(個人の先生も含む)を転々とする中で、スクールや先生を選ぶ際の基準のようなものを見つけました。

その基準のおかけで、今ではベストな先生に落ち着いていますし、今後また別の先生を探すことがあっても、自分に合う先生を見つける自信がつきました。

そこで今回は、そんな私の経験に基づいた、「こんな所がおすすめ!ボーカルスクール・ボイトレの先生の選び方」をご紹介したいと思います。

 

自分のやりたいジャンルや目標に合った先生を選ぶ

ボーカルレッスンを受けたいという理由は人によって様々です。

ある人はカラオケで上手に歌えるようになりたい、ある人はバンドのボーカルでもう少しレベルを上げたい、またはプロを目指す人もいるでしょう。

まずはその目標に理解してくれるスクールや先生を探しましょう。

体験レッスンの際に、自分がレッスンを受けたい理由は何かをはっきり説明し、それに対して「それではこういったレッスン内容にしましょう」などという的確な返答がかえってくるかチェックしてみてください。

また、今までその先生が教えてこられた生徒さんはどのような目的の人が多かったのか聞いてみてもいいでしょう。

カラオケ好きの生徒さんしか教えたことのない先生に、プロになりたいと相談しても的確な指導を受けることは難しいでしょう。

またプロ志向の生徒ばかりを教えてきた先生に、カラオケが上達したいと相談したところで、求められるものがハイレベルすぎて、ついていけない可能性もあります。

そして忘れてはならないのが、自分の学びたいジャンルが得意な先生を選ぶことです。

邦楽なのか、洋楽なのか、ポップスなのか、ロックなのか、ジャズなのか。その先生の得意分野が必ずあるはずですので、自分の方向性に合った先生を選びましょう。

その先生の動画がYoutubeなどに公開されていたら、自分のかっこいいと思えるタイプのヴォーカリストなのかチェックするのも一つの手です。

その先生の今まで活動内容を尋ねてみてもよくわかると思います。

例えばJ-POPでいくら有名な先生だったとしても、自分が洋楽志望なのであればあまり意味がありません。

私はほぼ洋楽メインで活動していますが、最初の先生はとある超有名なJ-POPのバンドのバックコーラスを、紅白でも務めたことがある方でした。

しかし、いくらその様にすごい先生でも、洋楽を学びたい私からすると、基礎的な発声などは学ぶことはできても、洋楽の歌い方や英語の発音などを学ぶことはできないと気付き、一年弱でやめる事なりました。

テクニック的なこと以外にも、好きなジャンルが同じ先生の方が、勉強の為に聴いた方がいいミュージシャンについてアドバイスをもらえたりします。

また、好きなカルチャーが同じである可能性も高いので、幅広い情報を交換できて、より距離が縮まるでしょう。

具体的練習方法を論理的に説明してくれる先生を選ぶ

例えばあなたが、もっと高音が出せるようになりたいと先生に相談したとします。

そこで、「高音を出すには頭のてっぺんから声を出すようなイメージでやってみて!」という教え方をする先生と、

「高音を出すには声帯を柔軟にする必要があるから、家で声帯のストレッチの為に、こういうメニューをこなしてください」と言う先生とでは、あなたはどちらが良い先生だと思いますか。

答えは間違いなく後者です。

前者の先生は、確かにイメージをつかませようとするのは間違いではありませんが、具体的にどんな練習をすればよいのかわかりません。

ボイストレーニングは目では見えない喉やその周辺の使い方を学ぶだけに、目で見て真似ることはほぼできません。その為、喉の構造を学ぶ必要がり、感覚だけで説明されても生徒はどうすればいか困ってしまいます。

体験レッスンの機会があれば、何か悩み事を相談して、具体的練習方法を、論理的に説明してくれるかどうかチェックするのをおすすめします。

何をおいても、モチベーションを上げてくれる先生であること

歌が上達するために、最も大切なことはなんでしょうか?

答えは「練習を継続すること」です。

では、練習を継続するために必要なことはなんでしょうか。

それはモチベーション、やる気です。

歌の上達の過程で、いろいろな壁にぶち当たる事があるでしょう。

そんな時先生はもちろん、良き、技術的な相談相手になります。

苦手を克服するためには何が不足していて、どんな練習をすればそれが解決できるのかを示してくれます。

しかし、人間にはメンタル、心という側面があります。

例えばレッスンで、あれができていない、これができていない、とダメ出しばかりされたらどうなるでしょうか。

私なら、確実に心が折れます(笑)

例え、すべてのアドバイスが正しかったとしても、人間はそんなに強くはありません。

ただでさえ私たちは、プロでもない限り、(もしかしたらプロでも)自分の歌に自信を持つことは難しいです。

真剣に歌の道を志す人であればあるほど、みんな自分の至らなさは身に染みています。

目指す目標によっても違いますが、もちろん技術的に地道な訓練はある程度必要です。

ですが大前提として、音楽は芸術です。音楽を奏でようとする心の余裕がなくなってしまっては、よい歌など歌えるはずありません。

そして、それを結果的に奪う先生はやめたほうがいいです。

ダメ出しよりも必要なもの、それは生徒のやる気を引き出し、自信を持たせてくれる言葉です。

成功した時はもちろん、成功しなかった時も、何か良いところを見つけてほめてくれる先生。

私もそうですが、周りの方からもらった小さいほめ言葉、それをたくさん寄せ集めて、少しずつ、少しずつ自信をつけて、今に至ります。

小さい自信を細々とつないで行けるかは、継続できるかできないかに大きく影響してきます。

生徒それぞれの個性や状況を考えて、その人の歌がどうすれば少しでも素敵になるのか?という考え方をしてくれる先生が望ましいです。

初対面でなかなかそこまで見抜くのは難しいですが、今後レッスンを継続して受けることになった時に、気にしてほしいポイントです。

何か楽器が弾ける先生を選ぶ

先生によって、教え方にいろいろなスタイルがあるので一概には言えませんが、出来れば何か楽器も演奏される先生を選ぶことが望ましいです。

理由は、歌だけでなく楽器ができるという事は、音楽を多角的に、深く理解されているという事が言えるからです。具体的なコードやリズムをより意識されているので、アドバイスが更に的確なはずです。

また、あなたがレッスンで曲の練習をする時に、ある程度その場でぱっと伴奏をしてくれるのか、それともカラオケ音源などに頼るのかではやはり差があります。

この部分のこの音が違う…とか、この部分のリズムが…などと言う時に、カラオケでは不便な場合が多いです。

ちなみに楽器ができるとかどうかは、発声練習の際、キーボードやピアノで軽く音階を弾いてくれるだけではわかりません。

シンプルなものでもいいので、歌の伴奏をしてくれるかどうか確認してみてください。または、ミュージシャンとして、普段何か楽器は演奏されますか?と尋ねるのもよいでしょう。

あなたが歌いたいジャンルにもよりますが、カラオケ音源での練習ばかりではなく、生の楽器の音に慣れていくことは、後々、音楽的な耳を養う上で、大きな財産にもなります。

発表会があるスクールかどうか

多くのスクールでは、何らかの形で生徒発表会のようなものを開催しています。

特に初心者の方の場合は、発表の場があることは非常に重要です。

人間は放っておけば怠けてしまうものなので、何月何日までに、人前で歌えるレベルにしなければいけないという期限ができると、自然と練習にも身が入り、上達のスピードは格段に上がります。

また、歌はやはり、人に聴いてもらってこそです。レッスンの場や自分だけで歌うのと、人前で披露するのとでは、意識することがまったく違います。

人に聴かせる場合は、歌の最中に自分だけに意識を向けていては、いい歌は歌えません。聴いている人と歌でコミュニケーションするイメージが必要です。(※そのあたりの話は、以前の記事「人を感動させる歌い方・歌の表現力が身につく、“気持ちの作り方”」に詳しく書いておりますので、良ければ読んでみてください!)

それを、実践で学べるのが発表会という場です。

人前でなんて、緊張して歌えない!という人でも、大丈夫。

発表会の場は、多くは生徒のご家族が見に来られていますので、ものすごく温かい目で見守ってくれます!

人前で歌う自信をつけるには、持ってこいの場なんです。

私も最初は発表会で、がちがちに緊張して、緊張しすぎて腰が痛くなったり、吐きそうになりながら(笑)、頑張って歌っていました。もちろん声も裏返ったり、もうめちゃくちゃ(笑)。それでも温かい拍手や声援に支えられ、経験を積むことによって、今では自分のライブができるようになりました。

発表会への参加は、ある程度の別途費用が必要になりますが、初心者ならその価値は絶対にあります。

また逆に、すでに自分のライブを開いたり、他に活動の場がある人にとっては、発表会は特に必要ないかもしれません。

スクールによっては、発表会に半強制的に参加することになっている、または不参加でも費用が少しかかってしまうところがあるので、その点は入会前によく確認しておいた方がいいでしょう。

終わりに ― 自分の成長とともに、ベストな先生は変化する

私はレッスンを始めた当初、一年に一度のペースで先生が変わっていました。

そしてその都度、その時自分が求めていた理想の先生に巡り合ってきました。

もちろん一人の先生に長い間教えていただけることは、素晴らしいことですし、最初からそのような先生に会えれば、ラッキーです。

しかし、自分が成長すると、必ずしも今の先生がベストではないと思う時が来ても、何ら不思議ではありません。

先生にも得意、不得意があります。また、生徒もそれぞれの段階で必要とするスキルや方向性などのニーズは変化するので、ある意味合わなくなって当然です。

おまけにレッスン料は決して安いものではありません。

今の先生に疑問を感じたら、ためらわず、他のスクールに体験に行くなどして、新しい先生を探すことを、私ならおすすめします。

長い間同じ先生のレッスンを続けると、その先生に親しみがわく為、やめる事が難しくなっていくと思います。

もし、歌のレッスンの目的が、ただ楽しむことであるならば、それでも全然問題ありません。

しかし、少しでも早く上達したい場合、今の先生に疑問を感じる時は、自分は次のレベルに到達したので、違う先生を探したほうがいいというサインかもしれません。

ボイトレの先生は意外にたくさんいらっしゃいます。きっとあなたが求めている先生が見つかりますよ!

まとめ

このように、ボーカルスクールやボイトレの先生を選ぶ際は、「自分のやりたいジャンルや目標に合った先生かどうか」「具体的練習方法を論理的に説明してくれる先生かどうか」「何をおいても、モチベーションを上げてくれる先生かどうか」「何か楽器が弾ける先生かどうか」「発表会があるスクールかどうか」の5つのポイントを確認することが大切です。

この記事で紹介したポイントを押さえれば、必ず今のあなたにピッタリの、素晴らしい先生が見つかると思います。

また、現在すでにボイトレの先生にレッスンを受けていて、何か違うと感じている人も、それは自分が上達している証拠で、ごく自然な事です。ぜひ気持ちを切り替えて、違う先生も視野に入れてみてください。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

あなたの歌がさらに素敵なものになりますように♪

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